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2008年02月08日

「法令遵守」が日本を滅ぼす

「法令遵守」が日本を滅ぼす (新潮新書 197)

2007年刊
筆者は元検事

・コンプライアンス≠法令遵守
・法律で定める制度と社会の実態との乖離
・法治国家ではない日本(象徴としての法令)
・たまたま表面化した違法行為に制裁が科されるだけでは、本当の問題の解決にはならない
・重要なのは、法律が十分に機能していないという現実とその社会的背景となっている構造的要因をどのようにして是正するか
・実態とかけ離れた法令を「法令遵守」することがもたらす弊害
・法の強化は安全確保につながらない
・「法的責任」と「社会的責任」のギャップ
・人の注意力には限りがあるので、枝葉末節に個々に対応していこうとすると、根本的なこと、基本的なことから注意が離れてしまう
・守備範囲がはっきりしない問題が危ない
・法令規則の方ばかり見て、その背後の社会的要請を考えないで対応すると、社会的要請に反しているということが生じる
・細かい条文より、人間としての常識にしたがって行動することが大切
・日本の法律は海外から輸入されたもの
 市民社会の中でルールが形成され、法令に高まったというものではない
・司法と市民社会とが離れている
・アメリカでは社会の実態が法に反映される柔軟な仕組みができあがっている
 違法行為に関しては厳しいペナルティ
・日本は一度定められた法律はなかなか改正されない
 違法行為に対するペナルティは非常に緩やか
・法律家の存在価値は希少性
・相反する目的の法律が存在する(会社法と労働法、独禁法と知財法など)
 多くの企業不祥事が複数の法律の目的がぶつかり合う領域で生じている
・検察はこれまで「反社会的」との評価が明確な領域を扱ってきたが、
 昨今の行為自体の社会的価値判断を伴う問題は単純な図式では捕らえられなくなってきている
・企業も、企業に属する個人も、社会的要請に直接向き合わなければならなくなった
・組織はどうしたら社会の要請に応えることができるか?
 1. 社会的要請の的確な把握、要請に応えていくための組織としての方針の明確化
 2. その方針に従い、バランスよく応えていくための組織体制の構築
 3. 組織全体を方針実現に向けて機能させていくこと
 4. 方針に反する行為(またはその疑い)が生じたときに、原因を究明して再発を防止すること
 5. 組織が活動する環境自体に問題がある場合、そのような環境を改めていくこと
・潜在的な社会要請の把握
・組織全体を機能させる方法→内部監査、内部通報
・内部通報の本来果たすべき機能は、末端の組織構成員が直属の上司から受けた業務命令が組織としての方針に反すると思った場合に、その情報を組織のトップに提供して判断を仰ぐこと
 (上位者からの指示と現場の担当者の判断のずれを補正)
・組織で問題が発生する背景には、必ず何らかの構造的な要因がある
 担当者、直接の関係者だけを処分・処罰しても問題は解決しない
・発生した問題の根本的な原因や背景を明らかにして是正措置を講ずることが重要
・個別の企業だけでは解決が困難な事情をどのように解決するのか
 →環境整備コンプライアンス
・目標に反する自体の防止に向けて鋭敏に反応する体制
・(社会環境という光に反応する)眼を持つ組織になる
posted by とーき at 00:09 | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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